新エネルギー実用化に向けた動きが加速しています。
県議会「環境エネルギー対策特別委員会」では2月5日から3日間、愛知、三重、大阪の三府県を視察訪問しました。

視察の目的は、燃料電池とバイオエタノールの開発の現状、そして実用化に向けた研究状況を掌握するためです。
水素などを主なエネルギー源とする燃料電池は、水素と酸素の反応から「電力と熱」を発生させる「ミニ発電所」が出来ます。
実用化が進めば、化石燃料依存からの脱皮が進み、エネルギー問題と地球温暖化対策の切り札的存在となります。
視察先の愛知県はご存知の「トヨタ自動車」の本拠地。また三重県は四日市、亀山などに代表される
石油コンビナート、半導体、自動車関連業種、家電メーカー
などの産業集積地です。
両県は県民所得が高く、人口減少の流れが加速し始めた国内各地の中で、人口増を維持する数少ない元気な県、といえます。
こういった環境の中で両県域では、国のプロジェクトを利用しながら、トヨタ自動車などの産業界と公立・私立の大学、そして県の研究施設などが密接に絡み、「産・学・官」を地で行く取組がなされているのです。
*** トヨタの燃料電池車
トヨタ自動車は、エンジンとモーターを組み合わせたハイブリット車を実用化していますが、次の目標は燃料電池車の実用化です。
すでに数台のモデル車を愛知万博にデビューさせており、現在は名古屋市内などを実験的に走らせています。
試乗しての感想は、静か、スムーズ、そして想像以上の加速感、というところです。これからの問題は、水を発生する構造上、寒冷地などでの実用性と耐久性、そしてコスト、ということに整理されそうです。
現在の試乗車は一台約1億円、月あたりのリース料は100万円ということですから一層の技術開発とコスト低減【100分の一】に向けた取組が必要です。
*** 三重県の県としての着眼点
驚かされたのは、三重県の県としての取組の着眼点です。国の研究に共同参画をするために平成18年に「燃料電池研究センター」を設置。また、その前年には「水素エネルギー総合戦略会議」を立ち上げ、一般家庭や事業所、コンビニ、農園などで数年にわたる実証実験も実施しております。
将来の燃料電池の実用化を確信する中で、現在の石油コンビナート基地での技術と人材を活用し、三重県を日本の「水素エネルギー供給基地」に位置付ける総合戦略が描かれているようです。
遠い将来のエネルギーという印象が強かった燃料電池ですが、まもなく家庭用の燃料電池が発売される見込みとなっています。
岩手でも、山林や農地、豊富な水など、自然を活かし長期的展望にたった、エネルギー戦略を立てる時期に来ているような気がします。