[がん対策基本法] 平成19年12月27日(記)
師走も押し迫った12月22日、民主党の山本たかし参議院議員が死去されました。
自らがガン患者であることを告白し、4月に成立した「ガン対策基本法」の実現に奔走された議員です。
7月の参院選挙を戦う姿には大きな感動を覚え、痩せ細った体での演説には清清しささえ感じられました。
心からご冥福をお祈りいたします。
奇しくも、氏の死去の報道があった翌日、県の「ガン対策推進計画」の素案が公表されておりました。
基本法の制定によって、いよいよガン対策推進に向けた具体的な動きが出でき始めているのです。
私ごとになりますが、やはりこの12月に父が他界をいたしました。父は10年前に肺ガンを発病し、自宅にて静養していたところでした。
ガンの治療に当たっては、1クールの抗がん剤治療と放射線治療の後、手術の道を選ばず退院、自宅にて自然療法での治療を選択いたしました。
理解ある主治医の先生と多くの方々の協力のもと、広範囲に様々な手立ての治療法を模索してきた家族の一人として、ガンの撲滅にむけた取組には大いに共鳴をいたします。
今問題になっている「混合治療」に関しては、もっと議論をし、実現の可能性を探ることが良いのでは、と考えています。
また、セカンドオピニオンの普及によって患者や家族が治療法を選択する際の十分な情報提供機会の確保が必要ですし、医師だけではなく、看護士、薬剤師、栄養士などによる、総合的な治療対応の仕組みも考えていくべきと感じています。
基本法をうけた国の「がん対策推進基本計画」では、医療機関の整備、がんの予防と早期発見を基礎に、放射線治療・化学治療の推進と専門医の育成、肉体的・精神的な痛みを抑える緩和ケアを初期治療から実施をしていくこと、などが重点策として盛り込まれています。
5年後には「がん検診の受信率」の50%達成や、「死亡者の20%減少」などの具体的数値目標も掲げています。
個人的には、もっと総合的で広範囲ながん対策の指針を盛り込んで欲しかったと考えますが、今後に期待したいと思います。
国の指針をうけての岩手県の推進計画を見ると、予防の観点から「野菜の摂取量の増加」を目標値に盛り込むなど独自性が見られるものの、5年後のがん死亡率の減少目標が10%となっており、国の基本数値から後退しているのが気になります。
これは数値の導き出し方の条件が異なっているのかもしれませんが、詳細は後日調べてみたいと思います。
全国では年間32万人、岩手でも年間4,000人以上と、死亡原因のトップを占めるがん対策の前進に大きな一石を投じた山本議員の業績と、政治家としての姿勢に大いに敬意を表し、今後のがん対策が着実に実を結んでいくことを期待していきたいと思います。
[林業循環システム] 平成19年11月29日(記)
住田町木工団地のふたつの組合が経営難に陥っているという。
国産材の価格低迷による林業の地盤沈下が言われていますが、住田町では3万ヘクタールに及ぶ豊富な町有林資源を利用し「森林・林業日本一の町づくり」を掲げ、早くから木工団地を整備してきました。
地元森林組合が計画的な森林整備を行い、木材加工協同組合を通じ安定した素材供給を受け、
ラミナ(薄板)製造
集成材加工
住宅用プレカット製造
の三つの組合と、第三セクターの注文住宅建築会社との連携により、地域一体経営での黒字化を実現してきました。
またこれらの加工の過程で生じる端材や間伐材を利用し、木質ペレットの生産とペレットエネルギーの団地内利用にも積極的な取り組みを進めてきました。
住田町では今回の緊急事態を受け臨時議会を開催。ラミナ製造と、集成材加工の両組合に対し、総額3億6,000万円の融資を賛成多数で決定したようであります。
県議会の農林水産常任委員会では先頃、九州の佐賀、長崎両県の視察を行ないましたが、佐賀県伊万里市の木材コンビナートで行われている事業はまさに住田町が目指す「森林・林業循環システム」の成功例と言えるものでありました。
木材素材供給会社、ラミナ製造組合、集成材・プレカット製造会社の三者を併せ雇用が1000名以上にも及ぶという規模の違いこそあるものの、基本の理念、目指す方向性は全く同じです。
平成17年度の事業本格化を機に、ロシアやアメリカからの輸入材を、九州スギ中心の国産材に切替え、一定価格での安定買い上げによる森林所有者への利益還元を実現しつつ、各企業体の利益確保と事業全体を成功させる為の三者連携による徹底したコストダウンへの取組には大いに感服させられました。
住田町の両組合の経営悪化の背景には、建築基準法の改正による急激な住宅着工数の減少や、団地内組合の連携不足によるコスト増があると指摘されていますが、伊万里市での事業は大いに参考にすべきでしょう。
違法伐採や環境破壊問題などを背景とした輸入材の先行き不透明感により、長い冬の時代にあった国内林業が、数十年ぶりの追い風基調となっている時だけに、今回の危機をバネに、2度目の緊急融資を最後のチャンスと捉え、両組合の安定経営と雇用の確保に全力をかたむけて欲しいものです。
「岩手型林業循環システム」という理想の実現によって、苦戦を余儀なくされている地方の「活性化モデル」の一つになってもらいたいものと思います。
[柔軟な発想に脱帽] 平成19年11月 6日(記)
11月2日、花巻市で行なわれた産業教育振興会主催の行事に出席をいたしました。
産業界と専門高校、教育行政機関などが連携し、産業教育の充実・振興を目指して活動を重ねている振興会の年に一度の地域懇談会です。
当日、興味深く拝見したのが、高校生達による活動発表です。
黒沢尻工業高校専攻科の「ロボット鬼剣舞」のデモンストレーション。
同じく土木科の「融雪を可能にした透水性に優れたブロック」の制作発表。
花巻市の花北青雲高校のグリーンツーリズム体験から生まれた「雑穀とりんごを使ったお菓子」の制作と販売の報告。
そして、豆腐文化の盛んな地元花巻農業高校の「オリジナル豆腐料理百珍(?)メニュー」の開発風景。
などなど。思わず唸ってしまうものばかりでありました。
参加していた行政関係者からは、「これはお土産用の観光商品として使えるかも!?」などの声も上がっておりました。
発想の柔らかさは、さすが高校生。我々の発想のまさに想定外の世界です。ヒット商品とはこういうところから生まれるのかも知れません。
「人づくり」を6大政策のひとつに掲げる岩手県にあって、キャリア教育・産業教育の充実は大切な施策の柱です。教育の最終の目標はやはりここに行き着くのかな、とも考えます。
しかし一方、高校生達の就職を取り巻く状況は、まだまだ厳しいものがあります。
9月末現在で、県全体の就職内定率は49%。さらに、県内就職希望者に限って言えば、内定率は39%に留まっています。
そして同時に憂慮されるのが、せっかく就職をしても早期に職場を離れてしまうという、若者の就業意識の変化です。
若年者雇用の「七五三現象」とも言われ、中学卒で3割、高卒で5割、大卒でも3割が就職後3年以内に離職すると言われております。
これらの背景には、よく言われる職業観・勤労観の欠如というものもあると思いますし、また雇用環境の厳しさから選べる仕事が限られる事による仕事上のミスマッチ、という原因も大きいと考えます。
県では小学校から高校まで一貫して勤労観を醸成したり、人間関係づくり能力や、将来設計能力などを育むためのキャリア教育の推進に取り組み始めています。
岩手の教育行政の大きな課題である学力向上策とともに、誠実で実直、粘り強い岩手の県民性を活かした長期的視点に立った人づくり政策の推進は、達増知事のソフトパワー戦略に直結するものと大いに期待をしています。
産業教育、キャリア教育の充実による自立した人間性豊かな人材の育成こそが、岩手の目指すべき大きな方向性のような気がしてなりません。
[本物の迫力] 平成19年 9月 8日(記)
県議会には、全議員で構成する「県政調査会」という組織があります。
年4回の調査会が開かれ、県政の様々な調査、研究のために外部講師を招いたり、時には議員自らが講師となって課題研究を行ないます。
9月5日の調査会は、「地元産品を利用した食産業の振興」というテーマで、「尾田川農園」代表の尾田川勝雄氏を講師として開かれました。
尾田川氏は、軽米町で雑穀を中心とした農産物の生産・加工・販売に一貫体制で取り組み、平成16年度の
いわて地域特産作物オンリーワン大賞
を受賞されています。
最初は緊張感を持ってのスタートでありましたが、話しが佳境に入ると、誠実な話ぶりの中にも雑穀へのこだわりと、揺らぎない信念が体中からほとばしってきました。
挫折や資金繰りの苦労、多くの失敗を乗り越えて、20年の歴史の積み重ねから今日の成功を築き上げてきた本物の迫力です。かつて、「プロジェクト○○」という番組がありましたが、その番組で得た感動と似通ったものを感じることが出来ました。
雑穀はかつてのイメージとは異なり
安心・安全・健康・ヘルシー
などの切り口から、これからの地域特産物として生産拡大が期待される品目になっています。
但し、このキーワードを確立する為に、百貨店での直販をしながら消費者に直に作物の特徴を訴え続けてきた氏の地道な下地があったことを見逃してはなりません。
「オンリーワン」という言葉が、良く使われていますが、誰にも真似ができないからオンリーワンなのです。
「ノウハウ」という形で簡単に継承出来にくいのが農産物の特徴ではないかとも思います。
しかし、こういうプロフェッショナルな方々の貴重な時間と経験を、行政が環境を整え、少しでも地域に浸透させていく努力はしていかなければなりません。
「一番苦しい時に、行政の後押しが欲しかった・・・」
と尾田川さんが、笑いながら話していましたが、農業や一次産業分野に限らず、同じような苦労をしている「起業家」を広く把握し、出来る範囲から、将来の可能性を広げる施策を作り上げて欲しいものです。
「尾田川農園」の活動や商品はホームページで沢山取り上げられています。 是非一読をお勧めいたします。
[増田新大臣に期待!] 平成19年 8月29日(記)
参院選から約1ヶ月後の27日、安倍内閣の改造と自民党役員人事が行なわれました。
改造後の記者会見における安倍総理の緊張ぶりは、見ていて痛々しくさえ感じられました。
「後がない、崖っぷち」そう評される改造内閣の現実が総理の表情にはっきり表れている映像でありました。
さて、注目の閣僚人事、前岩手県知事の増田寛也氏が総務大臣として見事入閣をいたしました。
「可能性十分」との私の予想が的中したことになりますが、
地方に向けての直球か、
それとも様々な含みをもたせた変化球か?・・・
思わずそんな感想を漏らしてしまいました。
しかし、間違いなく今回の増田新大臣は内閣改造の目玉です。
そして、この人事が、参院選の反省を踏まえての「地方軽視」の政策修正を本当に意味するのであれば、大いに歓迎し、その実行力に期待したいと思います。
県議会活動を通じての増田前知事への私なりの感想は、
非常に慎重、かつ真面目で失点の少ない官僚型知事
そんなところだったと思います。しかし議会での答弁とは逆に、全国知事会などを通じ、中央では積極的に かなり思い切った発言をしていた、と記憶しています。
改革派知事として、むしろ中央での知名度と評価が先行しているのでは?そんな印象をもったこともあります。
¶ 真の意味での地方分権の推進
¶ 中央と地方の財源の在り方
¶ 税源移譲と補助金改革
など、前知事が訴えてきた政策には、大いに共鳴する部分があります。
一方、ある時期から行財政構造改革への急激なシフト変更により、岩手の地域間格差を拡大させてしまった、という現状認識と自らの責任に対して、ややアンテナが低かったのでは?そんな辛口の評価ももっています。
但しそれらが地方自治体の長の権限の限界故に、やむなく生じたものであったとするなら、今度は地方自治の方向性を掌握する担当大臣として、自らの理念の実現に邁進し、その経営の限界に悩んでいる多くの自治体の再生へ向けた道筋を強く発信していって欲しいものと願います。
増田新大臣は、
格差是正・地方分権改革・道州制・郵政民営化
などの特命相も兼務する、とされています。
また、地上デジタル化を間近に控え、情報通信政策の推進により、地域間の情報格差是正に向けた取組もその大きな役割のひとつとなります。
地方の現実を熟知するかつての岩手のリーダーが、今度は地方全体のリーダー役として、その旗振り役を果たせるか、期待をし、その行動を注目していきたいと思います。
[大名行列復活] 平成19年 8月22日(記)
大変暑いお盆になっています。ついに過去最高気温を更新した地域もある様です。
これも地球温暖化の影響なのでしょうか?北極海の氷も随分小さくなっている、との観測結果が示されています。
さて、そんな酷暑の中、北上市では一つの新しい祭りが8月16日に開催されました。
市内「口内(くちない)地域」に、伊達藩の*要害として存在していた「浮牛城」城主中島公の大名行列を復活させたのがその祭りです。
(*要害=険しい地形、敵の攻撃を防ぎやすい事、またその場所)

数年にわたる準備期間を経て実現したこの「浮牛城祭り」、総勢80名程の大名行列は圧巻でしたが、地域の人達が総出で、車両の誘導や接待にあたっていた事も印象的でした。
お盆恒例の伝統芸能公演にも地域の保存団体が多数参加し、まさに「伝統芸能の里 口内」に相応しい住民総参加の祭りだったような気がします。
岩手県では今年、「文化芸術振興基本条例」の制定に向けての動きが始まりました。
また伝統芸能の保存を後押しするための予算が6月補正で計上されました。
地域の歴史や文化を深く理解し、そこから生まれる地域性、県民性といったものをこれからの地域づくりの切り口にしていくことは、地味ではありますが、「金太郎飴的」ではない今後の地域経営の基本理念になってくると思います。
達増知事のいう「ソフトパワー戦略」です。
口内地域は北上川の東に位置し、奥州市江刺区と隣接する世帯数500ほどの中山間地域です。
ご多分にもれず、人口減少と高齢化の流れの中で、地域の活性化を模索している現状です。
条件不利な中山間地でありながら、「集落営農」にも積極的に取り組みを見せるなど、力強いリーダー達によって地域の将来像を描いていこうとの努力が光ります。
今回の祭りをきっかけに、地域づくりに向けて住民の一体感を一層高めて欲しいと思います。
今回は、宝くじ基金からの助成と北上市の補助が充てられたとの事ですが、祭りの継続にはやはり資金的な裏づけも必要になってきます。
歴史、文化の「ソフトパワー」が地域の元気にしっかり結びついていくための道筋立てた取り組み、行政としての長期的視点での後押しはやはり必要不可欠であると考えさせられます。
岩手県らしい、中山間地での元気な地域の成功例を早く作り上げていきたいものです。
[農業を考える 日本の米] 平成19年 8月 9日(記)
4年ぶりとなる中国向けに輸出を再開した日本の米が北京と上海で販売が始まりました。
新潟県のコシヒカリ、宮城県のひとめぼれの2品種、計24トン。どちらも日本を代表するブランド米です。
これらの米の輸出価格は1kg当り 1,500円前後とのことですから、60kgに換算すると 9万円近くになります。
某閣僚の「アルツハイマー発言」があったのはこの件に触れた時の事です。
確かに新潟県産コシヒカリなどは日本でも3万円以上の値で取引されておりますが、輸出米は実にその3倍にものぼる値段です。
日本国内の情勢を見ますと、下がり続ける米の平均価格は現在60kg 15,000円を切っていますから、いかに中国の富裕層が日本の米を高く評価しているかが分かります。
岩手県でも、大連事務所を基点に、米、あわび、ナマコなどの中国向け輸出に力を置いています。 政府が掲げる農産物輸出額を 2013年迄に年間1兆円まで伸ばそうと言う「攻めの農業」の始まりです。
実現すれば、全国46道府県、一県平均200億以上の農産物が輸出されることになりますから、各道府県とも躍起となって海外市場への参入を試みることでしょう。
熾烈(しれつ)な地域間競争が展開されるなか、岩手も安全性に優れた高品質の県内産品をしっかり売り込んでいかなければなりません。
大連、シンガポール、韓国などの海外事務所を有効活用し、まさに産・学・官一体となって知恵と汗を搾り、予算の裏づけの中でしっかりした実績を残して欲しいものです。
しかし、このように海外で高い評価を得ている日本の農産物が、
何故国内で十分な評価を得ることが出来ないのか?
生産コストに見合った正当な価格での国内取引が進んで行かないのか?
若干虚しい気持ちに陥ります。生産者の方々の気持ちはさらに複雑でしょう。
日本の農業の将来性は、国内消費者の食と国内農産物へ理解がどの程度変化して行く事が出来るか否か?にかかっているような気もしてきます。
進む貿易自由化の波の中で、
いかに日本の農業を守り育てていくか?
将来予測される、食料不足に対応していかに食料自給率を上げ、食の安全保障体制を作り上げていくことが出来るのか?
生産性の向上による国際競争力アップは当然としても、小規模農家、中山間地農家への手当てと、
環境面など他分野からの政策の後押しを進め、農業所得の安定を図ること。
同時に消費者理解の促進に向けた多方面からの施策を実行し、国内地産地消を一層促進すること。
以上の両立の必要性を強く感じます。
参院選では農業政策も大きな争点になりました。これからの岩手、日本の農業の将来をしっかり議論していく時が来ています。
[参院選挙結果] 平成19年 8月 3日(記)
参議院選挙が終了しました。結果は民主党の圧倒的大勝利。
選挙区40、比例区20の合計60議席を獲得し、参議院の第一党に躍進いたしました。
我が県でも、岩手選挙区で平野達男氏(現職)が44万票を獲得、比例区に初挑戦した藤原良信氏(元岩手県議会議員)も見事当選を果たしました。
報道では、ある程度の予測はされてはいたものの、選挙区(特にも一人区)で、これほどの議席を得るとはまさに「想定外」です。
何故なら全国の地方議会を視察するたび、圧倒的な自民党の組織力を嫌と言うほど見せ付けられていたからです。
しかし、今回ばかりはそんな組織力も一蹴するような台風なみの風が吹いたことになります。
勿論、その風を受け止めるため、地方選挙区での土台作りを小沢代表自らが地道に、かつ戦略的に行なってきたことを見逃すことは出来ません。
今回の勝利は、総大将小沢一郎代表以外では絶対なし得なかった結果だと断言できます。(ある自民党政治家は、毛沢東になぞって「遊撃作戦」の勝利、と称賛しております。)
この選挙によって、民主党の責任は格段に大きくなりました。
参議院で議長及び主要委員会の委員長ポストを獲得し、主導権を得ながら、衆議院から送られる法案を是々非々で判断、マニフェストに掲げた政策を参議院での議員立法として提出するなどの場面も多々出てくると思います。
日本では予算の議決、首班指名、条約の承認などを除くと、衆議院と参議院がほぼ同じ権限を持っています。
そのため、今回の結果を国会での「ねじれ」と評されることもあります。
参議院は解散が無い分、参議院での議席数がより重い意味をもつ、と言うことにもなります。
衆議院の「カーボンコピー」などと揶揄(やゆ)される状況が一変し、参議院の重みが飛躍的に大きくなってきます。
「年金」、「政治とお金」、「格差是正」など、今回の選挙での大きな争点となった分野で、「国民の生活が第一」の民主党の政策を法案化しながら、しっかりとした参議院運営をし、国民の信頼を勝ち得、政権を託していける党としての評価を今度こそ確立させてほしいと望むものです。
2007年7月29日、この日が将来の日本の政治史に大きな足跡を残すことになるのかもしれません。
[参院選挙戦] 平成19年 7月26日(記)
7月12日に公示となった選挙戦もいよいよ終盤を迎えました。
ダブル選挙となった熊本と岩手、この二つはとりわけ全国の注目選挙区であります。
報道を見ると、盛岡をはじめ各地には与党幹部が続々と応援にかけつけ、岩手の現状を大いに嘆いていくとか?
「岩手を暗黒のままにしておくのか?
失われた10年?」・・・云々。
これらの発言を聞いて愉快になる県民はいるのでしょうか?
与党への逆風の中で、なりふり構わぬ戦術や発言でしょうが、
これを有権者はどう見たのでしょうか?
投票でどう判断するのでしょうか?
投票日を間近に控え与野党とも、行き過ぎた批判合戦は、いたずらに有権者を不快にするだけ、と強く肝に銘じていくべきと思います。
しかし、確実に大きなうねりが起こりそうな気がしつつあります。
一連の閣僚の軽率で不見識極まりない発言。
緊張感のない、数に胡座(あぐら)をかいた横暴な与党・政府の体質が個々の議員の発言となって表面化している!
と私は理解しています。これは個々の議員ではなく組織そのものが言っているのです。
歴史が変わる時というのは、以外にこういうものなのかもしれません。
200数十年続いた巨大な幕府に立ち向かう薩摩・長州がよもや歴史に風穴を開けようとは?
当時の人たちは考えていたのでしょうか?
同じように、わずか数ヶ月前まで、このような状況を国民が予想していたのでしょうか?
60数年政権を担い、全国にしっかりと張り巡らした磐石な組織をもつ自民党に、組織力では劣る民主党が「国民の生活が第一」の正義の旗印を掲げの戦いを挑んでいる。
歴史に風穴を開けんとしている、そんな構図が今の参院選ではないでしょうか?
しっかりとやるべき事をやり、訴えるべきことを訴える。良識ある有権者、国民は本質をきっと見抜いていると思います。
その先には必ず新しい政治のうねり、本当の日本の民主主義の始まりが待っている、と固く信じています。
[年金問題] 平成19年 7月 3日(記)
年金問題は今や社会現象化しています。5,000万件の宙に浮いた年金の存在や、入力されず、ほったらかしにされている1,430万件の台帳の存在などが民主党国会議員の追及の中で、徐々に明らかになっています。
また、残念なことですが、社会保険庁や市町村職員による過去の掛金の着服の問題も表に出始めてきています。
これらの事により、記録が消えてしまった為、年金を受けることが出来ない、あるいは本来受けるべき額より少ない額を受給し続けていた、という事例が、数多く表面化してきているのです。
言うまでも無く、公的年金は国民の老後の生活を支える重要な社会保障制度です。しかしながら、3年前の年金改革で「100年安心」と政府・与党が胸をはった年金制度が崩壊の危機に直面しているのが今の現実です。
県議会としてもこの現実を重く受けて、早急に国民の年金不信を解決するための様々な手立てを政府与党の責任で実行するよう、政府関係機関に意見書を送付する決議を民主・県民会議会派主導の中で採択しました。
また同じように、県内各市町村議会からも同様の意見書採択にむけた努力を働きかけています。
1、全国の社会保険事務所などに散在する元台帳とコンピューターのデーターを照合し、納付記録が正確に入力・管理されるよう調査・訂正すること。
2、すべての加入者に納付履歴を送付して緊急チェックをしてもらうとともに、情報を提供して注意を呼びかけることによって、速やかに納付記録を是正・統合すること。
3、納付記録が消滅してしまった加入者については、国の過失を認め、加入者の証言を最大限に尊重して対応すること。
以上の内容となっています。
国会では年金関連の二つの法案が与党多数の中で通過する見通しですが、早急な年金不安を解決するため、国の徹底した努力を地方からも要望し続けて行くべきと強く考えます。